バンドー化学 「HFDシステム」など

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掲載情報:2015/03/25発行 4面


バンドー化学の自動車および一般産業用途を含めた伝動ベルト全体の売上高は、前年度比でほぼ横ばいで推移する模様。 自動車関連では、欧米と中国市場は自動車生産台数の増加により、需要が好調で、売上は2桁増となった。アジア市場でもスクーター用ベルトが堅調に推移した。一方で、タイは政情不安により自動車生産台数が減少した影響により需要が低迷。国内市場では、ベルトを使用しないハイブリッド車の増加の影響を受け、同社の売上も減少した。自動車関連全体としては海外売上高の拡大により、前年度比で数%程度の増加となる模様。 一般産業用は国内では、設備投資が回復してきたことにより、売上は増加した。一方、海外では、欧州の景況が思わしくなく低迷したほか、中国では一部補助金停止により農業機械用が減少、タイも回復が遅れた。 この結果、一般産業用途全体としては、前年度比で1桁減の見込。 15年度では、遅れているタイ経済の回復や中国での補助金の復活など好材料があり、欧州の景気や金融面の不安は残るものの、アジア・アセアン市場を中心に、海外での売上拡大を目指していく。また国内では、高付加価値製品や新たなアプリケーションを開発し、新市場への展開を推進していく。 特に、平成25年度省エネ大賞・資源エネルギー庁長官賞を受賞した平ベルト駆動システム「HFDシステム」は、高い省エネルギー性が評価され、商業施設に採用されるなど、好調に実績を増やしており、今後の期待製品として注力していく。 そのほか、高負荷伝動が可能なシンクロベルト「Ceptorシリーズ」をさらに充実、幅当たりの伝動能力を高めた新製品の開発に取り組んでおり、機械装置のコンパクト化や軽量化などの高いニーズがある射出成形機等の産業機械分野に対して、さらなる拡販を目指す。 同社では、6月に開催される第19回 機械要素技術展へ出展。「環境・省エネ・高機能」をキーワードとした開発製品を紹介する。