Vベルトとリブベルトの使い分けについて教えてください
自動車エンジン補機類の伝動ベルトについて、最近は全てリブベルト仕様が主流ですが、一つのエンジンで高負荷のエアコン用はスリップしにくいリブベルト、発電機用はVベルトと使い分けている場合もあります。
質問①敢えてVベルトを使うメリットは何かあるのでしょうか。
質問②また、Vベルトとリブベルトは同じ条件で回転時の摩擦抵抗(エネルギーロス)はどの程度(何割程度)異なるのでしょうか。
①エンジン補機駆動用途に限らず、ベルトはそれぞれの特徴により使い分けられておりVベルトVリブドベルトの特長(メリット・デメリット)は以下のとおりです。

Vベルト Vリブドベルト
メリット ・ミスアライメント性に優れている
・耐ダスト製に優れている
プーリを含み安価である
・屈曲性に優れている
・小プーリで使用可能
・伝達効率が良い
・磨耗による張力低下が少ない
デメリット ・磨耗による張力低下が大きい
・寿命が短い(Vリブ比)
・過張力で剥離しやすい
・伝達効率が悪い(Vリブ比)
プーリ含んだ場合,高価となる
・過負荷時にスリップしやすい
・ミスアライメント,ダストに弱い

②エネルギーロスは回転時の摩擦抵抗だけでなく、曲げロス等いろいろな要因があります。それぞれの要因を切り分けて求めることは困難で、この2種のベルトを伝動効率で見てみますと、当懇話会編の書籍、「ベルト伝動・精密搬送の実用設計」(養賢堂)では駆動・従動 Φ70/3000min-1/張力200N時でスリップ率を同程度として比較した場合、以下の通りとなっております。

Vベルト   (ローエッジコクドVベルト A形 → 94.7%)
Vリブドベルト(3リブ   PK形 → 97.0%)

一般的に屈曲性の良いベルトの方が、ベルト自身の曲げロスが少ないことから、Vリブドベルトの伝動効率が優れる結果となります。