歯付ベルトの歯飛びと取付張力について
歯付きベルト取付張力には歯飛びが発生しやすくなる目安はあるのでしょうか。
まず歯飛び(ジャンピング)が発生する主な要因としては以下が上げられます。
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  1. ベルト取付張力不足
  2. 軸などのたわみ(剛性不足)
  3. ベルト伸びが大きい
  4. プーリ歯数(噛み合い歯数)が少ない
  5. ベルト幅不足

次に今回ご質問頂いております①の取付張力歯飛び(ジャンピング)の関係ですが、理論上以下のようなグラフとなり、ベルト緩み側の張力が0を下回ると歯飛び(ジャンピング)が発生しやすくなります。
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前頁のT1(張側張力)-T2(緩み側張力)=Te(有効張力)となり有効張力に応じたベルト幅が必要となります。
言い換えますと、前頁では仮に40Nmで緩み側張力が0となる場合、初期取付張力(今回は仮で初期200Nとしております)を200N以上にして、緩み側張力が0以上になるように変更する必要があります。
イメージとなりますが、右グラフのように初期取付張力を200N→600Nにすることで緩み側張力が0を下回るトルクが110Nm程度と大幅に向上致します。
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なお、初期取付張力だけを高くすると、同幅の場合 歯にかかる面圧などが大きくなり、摩耗促進や騒音増加の懸念が発生いたしますので、取付張力にあったベルト幅選定も合わせて行っていただいた方がより寿命においても良いものとなります。
上記内容はあくまでも2軸で張り側と緩み側が同スパン距離の場合であり、張り側と緩み側のスパン長さが違ってくると上記グラフは変化致しますので、ご注意ください。
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また、同一条件で組み付けたベルトの取付張力のみを変化させ、この時の歯飛びするトルクを測定したグラフの一例を示します。
ベルトの取付張力が不足すると急激に歯飛び能力が低下する傾向を示します。
ご使用にあたっては、ベルトメーカー推奨張力を目安に組み付けされることが望ましいと考えます。