歯付きベルトの伝動効率を教えて下さい
歯付きベルトはギアより、伝動効率が良いと考えられていますが、何か具体的に比較されたものがありますでしょうか。歯付きベルトVSウォームギア、3連以上ギアトレイン等
歯車の伝達効率は,摩擦係数,歯数,かみあい率(すべり率),潤滑剤,加工精度などによって大きく異なります.従って,歯車と歯付ベルトの伝達効率を比較して一概にどちらの効率が良いとは言えず,両者を比較検討した調査研究は,今のところ,見当たりません.

一般的に言われている伝達効率で比較しますと,切削された平歯車でよく潤滑され摩擦係数=0.05程度である場合,伝達効率は極めて高く98%以上,歯付ベルトの伝達効率は最大で96%と言われていますので,効率は平歯車の方が良いことになります.また,ウォームギヤの理論効率は,摩擦係数と進み角に大きく影響されますが,摩擦係数=0.1で進み角=42°の場合,最大理論効率は約82%です.実際の伝達効率はこれより低くなると思われます.このことより,ウォームギヤと単純に比較した場合,歯付ベルトの方が効率は良いことになります.ただし,ウォームギヤの減速比は大きく,同様な減速比で歯付ベルトを使用したとき,効率に対する両者の優劣の判断はレイアウトにより異なると思われます.

なお,n連の平歯車では,効率のn乗で伝達効率は低下することになります.従って,長い中心間距離で動力伝達を行う場合,数連の歯車を組合せるよりも1本の歯付ベルトを使用した方が効率的にもレイアウトの自由度からもメリットがあると考えられます