日本ベルト工業会 2014年の生産状況

記事提供:

掲載情報:2015/02/15発行 4,5面


日本ベルト工業会はさきごろ、2014年12月のゴム・樹脂ベルトの生産状況をまとめた。それによると、12月のゴムベルト生産は、合計で2601㌧、前年同月比6%増となった。輸出は986㌧、同22%増と3カ月連続の増加、内需は1616㌧、同2%減となり、減少幅は縮まったものの、2カ月連続で前年実績を下回った。 種類別の動向は、コンベヤは内需が800㌧、同8%増と増加に転じ、輸出は852㌧、同32%増と前月に引き続き大幅な増加を示した。全体では1653㌧、同20%増。内需が増加に転じ、輸出が大幅な増加を示したことから4カ月連続の増加となった。 一方で、伝動ベルトでは、内需は815㌧、同10%減、輸出は134㌧、同18%減となり、合計では949㌧、同12%減。3カ月連続で前年実績を下回っている。 品種別では、歯付ベルトは内需、輸出ともに減少し、合計では156㌧、同3%減となった。V・ファンも輸出・内需ともに2桁減となり、合計では706㌧、同15%減と3カ月連続で前年実績を下回った。その他ベルトは、内需・輸出ともに堅調に推移し、合計では87㌧、同11%増と増加に転じた。 一方、12月の樹脂ベルト生産は、合計で8万1355㎡、前年同月比7%増と増加に転じた。品種別では、ポリウレタンは5万833㎡、同4%減と前年実績を下回ったが、PVCは1万6645㎡、同51%増と大幅に増加。その他も1万3877㎡、同12%増と2桁の増加を示した  また、樹脂ベルトの12月の出荷金額は9億7962万円となり、前年同月比6%増となり、8カ月ぶりに増加に転じた。

1502-01

2014年ゴム・樹脂ベルト生産実績
2014年のゴムベルト生産実績は、内需は2万1441㌧、前年比8%増となったが、輸出が8907㌧、同21%減と大きく減少し、全体で3万348㌧、前年比2%減となった。4年連続で3万トン台に達したが、前年実績は下回った。 コンベヤは、内需が主要需要先の鉄鋼関連やセメント、石炭火力発電向けなどが堅調に推移し、公共事業の需要も追い風となったことから1万512㌧、同7%増と堅調に推移した。一方で輸出は海外資源国向けの需要が減退したことで7176㌧、同24%減、合計では1万7688㌧、同8%減となった。輸出は上期(1月~6月)で、前年同月比41%減で推移していたが、減少幅は縮小し、回復傾向にあるとみられる。また内需は前年同期比10%増となっており、年間を通じて堅調に推移した。 伝動ベルトは内需が1万930㌧、前年比9%増、輸出は1731㌧、同3%減で推移、合計では1万2660㌧、同8%増となった。内需は一般産業用が堅調に推移。自動車用はハイブリッド車の増加により需要が減少した。輸出は海外生産シフトの影響で需要が減少した。上期時点での伝動ベルトの生産量は、6480㌧で前年同期比19%増と2桁の増加を示していたが、下期に落ち込み、年間では8%の増加にとどまった。 伝動ベルトの内訳は、歯付ベルトは、内需・輸出ともに前年実績を下回り、生産量は1990㌧、前年比1%減。V・ファンは、輸出は微減ながら内需が伸長し、9741㌧、同10%増。その他ベルトも輸出は不振だったが、内需が堅調で生産量は930㌧、同1%増となった。 14年の樹脂ベルトの生産実績は、全体で102万7969㎡、前年比5%減となった。第1四半期は特に物流関連での需要が伸長し増加したが、以後は消費増税の影響もあり、需要が減退、前年実績を下回る結果となった。品種別では、PVCは18万4651㎡、同6%減、ポリウレタン70万7706㎡、同2%減、その他13万5612㎡、同17%減となり、3品種共に前年実績を下回った。 14年の内需出荷金額は116億5663万円、前年比3%減となった。

1502-02