搬送ベルト特集 三ツ星ベルト

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掲載情報:2014/10/25発行 5,6面


「テーラーベルト」という物づくりのコンセプトで、積極的に新製品を市場に投入する三ツ星ベルト。今年のFOOMAでも、高温・粘着物の搬送に最適な「フッ素コーティングベルト」、着色でも染色でもなくカバーを持たない「ブルーベルト」を発表した  産業資材営業第3事業部搬送製品担当次長の吉村介秀氏は、足元の状況を「樹脂ベルトは、前年同期が2桁近い増加と高水準だったため、今年の上期は、微増を確保できた、という感じ。ゴム製コンベヤはここ10年では最も良かった」と。樹脂ベルトは「組込用のOEMが約1割減となったが、補修用は落ちていない。消費税増税後も全般的には動きは悪くない。小口需要家では若干買い控えの傾向も感じられたが、9月頃から回復してきた」と動向を分析。下期見通しは「前年が高水準だったため、1桁台の増加を見込んでいる」とのこと。1410-02
同社は、着実にシェアを伸ばしている食品マーケットでの製品拡充に注力している。今年のFOOMAでも、新製品を積極的にアピール。「今年で4回目の出展となったが、FOOMAを最大のアピールの場として、それに合わせ製品開発を進めている。『テーラーベルト』は”高品質のためのオーダーメイド”をコンセプトにしているが、それを一歩進めた”人に感動を与える”物づくりにまで高めたい」と。
樹脂コンベヤでは斬新なコンセプトを展開する同社だが、ベースベルトから表面加工、エンドレスと自社による一貫生産で差別化を図ってきた。「フッ素コーティングベルトも、エンドレス部の剥離を解消するために、加工に工夫を加え、自信を持って市場に出すことができた。加工のための超精密加工機等の設備投資も積極的に行っている」と言う。今後のテーマとしては「環境に優しい製品開発」を挙げた。今年発表したバイオマスベルトもその一環。バイオマス度66%を達成している。また物流市場向けには、省電力の樹脂ベルト製品の開発も進めている。