搬送ベルト特集 バンドー化学

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掲載情報:2016/02/25発行 6面


バンドー化学の第3四半期の搬送ベルトの業況は、ゴムコンベヤについては、海外の資源開発用の需要が減少、国内では市況悪化の影響を受け、前年比微減で推移した。
第4四半期での需要増が期待できず、これまで堅調に推移していた急傾斜コンベヤの案件が先送りになった影響もあり、通期では、前年実績を下回ると予想している。
今後の展開として、付加価値の高い製品の拡販に注力する。同社でゴムコンベヤの主要工場である加古川工場の生産ラインを刷新。調整期間を経て4月にはフル稼働する。生産効率が改善され、より高い品質の製品が供給される。これを機に個々のニーズに的確に対応し、製品のみならず技術力を背景とした展開を推進する。また耐熱や難燃、超耐摩耗など高付加価値製品に注力。同社独自の製品と技術の横展開を推進し、拡販に努めていく。

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国内市場では、リニア計画やインフラ整備などの土木関連やエネルギー関連での需要増が期待でき、パイプコン、急傾斜・パイプコンベヤなどの特長品の拡販に注力する。
一方、樹脂ベルトの第3四半期の業績は、前年比微増で推移した。中国の景気減退の影響を受け輸出が減少。国内は、物流関連は微減となったものの食品関連が堅調に推移した。依然、食品関連が好調に推移しており、通期では、計画値微増で推移する模様。
16年度は、輸出が懸念妬しながらも、アセアン経済共同体の発足により経済効果が期待されている。また通販業界の成長により物流関連での需要増、食品関連も引き続き堅調な需要が見込めることから前年比10%台後半の増加を計画している。
食品業界向けに数種の新製品を投入。その一つは環境に優しい樹脂ベルト。欧州委員会規則(EU)№10/2011(PIM)に適合している。また、生地分割・秤量用シームレスベルト(PSベルト)は、搬送物の切り分け搬送に適しており、長さ方向に高強度繊維を織り込んだ混紡織布を採用、ベルト上で記事をカットしても損傷しにくい特長を持っている。さらに同社では「単一材ベルト」の取り扱いを開始。単一素材のため、細菌類の発生防止に優れ、また帆布の耳ほつれが無いのが特長。
また物流向けには、低騒音の省エネベルトの開発に取り組んでいる。