搬送ベルト特集 バンドー化学

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掲載情報:2015/06/25発行 2面


バンドー化学の15年3月期の運搬ベルトの概況は、前年比5・2%増で推移した。地域別でみると、海外市場では同37・8%増、日本国内では同4・1%増となった。 ゴムコンベヤベルトは、資源開発用の輸出案件が減少、火力発電向けの急傾斜コンベヤも減少となったが、鉄鋼・製鉄所向けが好調に推移。また、国内、アジア・アセアンでインフラ用途での需要が堅調に推移し、前年比で2桁近い増加を示した。  一方、樹脂ベルトは、ほぼ横ばいで推移した。食品加工業界の落ち込みにより、食品業界関連向けが微減。中国のハブ空港関連やサニタリー向けで物流関連は増加。また、中国、タイでの加工サービス拠点の整備により、アジア・アセアン地域での販売が伸長、食品関連の伸び悩みをカバーした。  今期は、運搬ベルト全般で、前年比1桁台後半の売上増を見込んでいる。  コンベヤベルトでは、引き続き、国内、アジア・アセアン地域でのセメントや砕石、電力向けなどのインフラ用に期待。急傾斜コンベヤもある程度の需要がみられ、増加の見込み。また、資源開発用は期待薄だが、一部、レアアースや鉱山向けは堅調に推移するとして、これらの需要を確実に取り込みたいとしている。 また同社では、加古川工場のコンベヤベルト生産ラインの刷新に着手、生産性の向上を図る。需要増が見込まれる海外市場に対応し、グローバル競争力を強化、より高品質な製品を教習する。総投資額は約20億円で、今期は第1次投資として約8億円規模の設備投資を実施する。新生産ラインは来年1月に稼働予定。 樹脂ベルトでは、市場が安定している食品分野のシェアアップを図るとともに、引き続き需要増が期待できる物流分野に注力。さらに食肉・水産関連業界への展開を積極的に実施する。 また昨年4月に樹脂搬送ベルト「サンライン」の製品体系をリニューアル。より効率的にニーズに合致した製品を開発、品揃えを充実しており、その浸透を深めていく。 海外市場では、加工拠点を活用し、タイムリーに供給することで販売の増加に努め、更なる増収を目指す。 同社では、6 月24 日~26 日まで開催される「第19 回 機械要素技術展」に出展。「環境・省エネ・高機能」をキーワードとした開発製品を出展する。 出品内容は「平ベルト駆動システム(HFD システム)」、「テンション・マスター」、「サンラインベルトシリーズ」など。