各社の動向 ニッタ

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掲載情報:2014/06/25発行 7面


ニッタは、安定した需要がある食品加工用の搬送ベルトとして、「防汚性」をキーワードに、各機能を高レベルでバランスさせた新製品で、展開を図っていく方針だ。  「FOOMA JAPAN2014」に合わせて開発された「NLG防汚性ベルト」は、同社が「WUシリーズ」で培ってきた長年の技術の蓄積と経験から生まれた製品。  ”付かず、残さず、浸み込まず”をキャッチフレーズに、従来機能の耐湿熱性、抗菌性、防カビ性等に加え、更に防汚性(ベルトへの着色汚れ)耐次亜塩素酸性、物理的な低収縮性などの各機能の高機能化を目指す。  同社では、食品用搬送ベルトとして「防汚性ベルト」以外にも、「多様で細分化された食品加工のニーズに細かく対応し、当社でしかできない製品開発を進めていきたい」としている。  また同社クリーンエンジニアリング事業部が扱う迅速微生物検査キット「マイクロ・スナップ」も、食品加工現場での営業活動のツールとして期待されている。これは目に見えない衛生状態や洗浄効果をその場でチェックするキット。従来の培養法では24時間~72時間かかる検査が8時間で可能。食品工場でのコンベヤベルト、洗浄の難しいホース接合部、流し台等の清浄度検査用に販売を展開している。  また樹脂製搬送用ベルトのもう一つのマーケットである物流分野については、「通信販売やネット販売の拡がりに伴い、配送センター等の大型物件への投資は今後も続くだろう。当社ではカーブコンベヤという強い製品があるが、この強みを活かして通常のラインへの展開を図っていきたい」と。  補修市場では「短納期での出荷やエンドレスといったサービス体制を、より整備し、シェアの拡大を図っていく方針」だ。  この他、同社ならではの駆動・搬送用の「ポリスプリント」は、印刷や紙工関連で浸透している。  ニッタは他社とは異なる角度からのアプローチも含め、ベルト製品の拡販を積極的に進めている。