三ツ星ベルト e-パワー堅調な伸び

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掲載情報:2015/03/25発行 4面


1504-03「大型の高負荷タイミングベルト『ギガトルク』は射出成形機等の大型機械向け用途を中心に、堅調な需要が続き、2桁の増加が続いている。また省エネ用のVベルト『e‐パワーシリーズ』も、省エネ志向が高まる中で、補修マーケットで堅調な動きを見せ、2月までの累計で2桁近い伸びとなっている」と話すのは、三ツ星ベルト産業資材営業第1事業部次長の熊田隆文氏。
同社は先ごろ、iPhoneのiOS端末に対応した「手軽」で「明確」、「自在」で、しかも「無料」の簡易ベルト張力測定アプリ「スマート・テンション」をリリースした。「こうしたサービスツールの充実により、三ツ星ベルトの価値を高め、差別化し、ファンをさらに増やしていきたい。これからもサービスツールの充実を図っていきたい」と。  同社では「今後、大口の需要家と共に『e‐パワーシリーズ』の省エネ機能をより多くの方に認知してもらう活動も計画している。これまでの実績をアピールしつつ、新規の顧客獲得に繋げていきたい」とも話している。  その他では、「ポリウレタン製タイミングベルトが、一品一様で量的には小さいが、新しい用途の掘り起こしにつながっている。当社が得意とする金型技術、配合技術が認められている。こうした新しいニーズをテコに、その周辺の伝動ベルトのニーズを取り込んでいきたい」と。  来期の見通しについては「今期とほぼ同等か+αの売上を予想している」と、同社らしい控えめな言葉。同社では、農機用マーケットも内需の重要市場に挙げており、2012年にはVベルトの最高峰「スーパーAG‐X」を上市している。「農機用マーケットは、Vベルトでは確かに一つの柱。しかし、昨年の米価が大幅に下落しており、農機の購買意欲の低下を招いている」と語る。  同社は、内需では基本的に補修市場に注力している。「この意識は変わらない。これまで以上にターゲットを絞りニッチ市場での専用ベルトを市場に投入し、新規市場を創造していきたい」と話している。