ニッタ 上期は順調に推移

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掲載情報:2016/10/25発行 230号4,5面


「ベルト工業会の統計で今年1月から6月までの樹脂ベルト生産が前年同期比4%増となっており、当社でも樹脂製搬送ベルトの上期の売上高は、食品分野、物流分野とも順調で、計画値は達成できる見込みだ」と語るのは、ニッタ工業資材事業部ベルト事業グループ営業部部長の松川孝治氏。

「食品分野では、食の安全・安心への意識の高まりや、コンビニやスーパー等の総菜やお弁当など調理品販売の所謂「中食産業」が拡大を続けており、全国各地で工場の新設・改修もあり販売が好調だ。また、物流分野では昨年来続いているネット販売の設備投資が活発で、カーブコンベヤやベルトの取り換え需要が順調に推移した」とのこと。

下期についての見通しは、「樹脂ベルトは、今後も同様な状況で推移するものと見ている。ただ、ネット通販の設備投資はやや一服感がある」と。

同社は今年のFOOMAで、耐次亜塩素酸ナトリウム性を強化したオール・イン・ワンベルトの高機能食品搬送用ベルト「WEXUシリーズ」高機能ブルーベルト「LBEUシリーズ」をアピールした。これらの新製品の拡販に注力していく一方、WEXU・LBEUシリーズから派生してきた製品についても、これまでの特定ユーザー向けから水平展開を図っていく。

このほか、通常の搬送用途とは異なるが、紙管製筒専用のシームレスベルト「ゼロシーム™ZS-  TWシリーズ」を新発売した。

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これは長寿命、安定した製筒、そして低負荷省電力という3大特長を持つ。最大幅280㎜、最大長さ5000㎜で、モールドレスで長さを自由に選べ、小ロットでの生産が可能。紙管製筒で使用されるマンドレルと呼ばれる小径の芯金に巻き付け、短スパンでの大きなひねりに対応、均一な接触圧でベルトの過張力を防止することができる。

同社では、食品加工機械メーカーの欧州輸出に対応したPIM適合品、さらにはクリーンエンジニアリング事業部が扱う食の安全の見える化で工程管理に欠かせないATP検査キットとのシナジーも進めながら、拡販を図っていく方針だ。